2月7日は、「北方領土の日」
2022年2月7日 18時54分本日2月7日は、「北方領土の日」。
社会科の授業ではもちろん学びますが、今年度深く学ぶ機会がありました。
北方領土現地視察事業の代替であるオンラインスクールに、本校が推薦され参加しました。全校27名の生徒に、事業の趣旨や目的を伝え希望者を募ったところ、6名が参加を希望。その理由として共通していたことが、
「北方領土問題についてもっとよく知りたいから」
「学習後、自分の考えがどう変わるか楽しみ」
という声もあり、そうしたすばらしい心構えに感動しました。
事前学習として、生徒たちは、北方領土対策協会が作成したパンフレットや動画を視聴して学びました。その他、具体的に北方領土の面積は、愛媛県よりも少し小さいくらいであること、当時はそこに現伊方町の人口の2倍ほど(17,291人)の日本人が暮らしていたこと、国後(くなしり)島との距離(16㎞)は、地元の佐田岬灯台から対岸にある大分県佐賀関を見るような近さで、最も近い歯舞(はぼまい)群島の貝殻(かいがら)島まではわずか3.7㎞しかないこと等、イメージしやすいように補足説明しました。
また、本校独自の学習として、元島民の実話を基にしたアニメーション映画「ジョバンニの島」を視聴。過酷な運命に翻弄されながらも誇り高く生きる人々の姿に、生徒の興味や理解がより深まりました。
楽しみにしていたオンラインスクール当日は、鹿児島県と沖縄県の参加校と共に、映画「ジョバンニの島」の主人公のモデルとなった元島民の講話を聞き、それに対する質問や感想発表を行いました。また、北方少年少女からのメッセージ「地元中学生の返還への思い」を参加者で共有しました。
中でも、ときに涙ぐみながら話された、元島民の姿に胸を打たれました。
話の最後に、
「北方領土が返還されたら、たくさんの人にふるさと色丹(しこたん)島の自然や生き物を見てほしい。みなさんに一番伝えたいことは、北方領土についてしっかりと学んでほしいということです。」
と、夢や願いを託されました。その思いを真剣に受け止めようとする生徒たちの眼差しに、明るい未来が想像できました。
参加生徒は、今回の学びを壁新聞にまとめ、これから校内報告会や新聞投稿という形で伝えていきます。その中で、「北方領土について詳しく学ぶと、複雑な歴史が見えてきて、興味が深まりました。」
「元島民の得能さんのお話を聞いたり、歴史を学んだりして、北方領土問題がとても大きな問題であると感じました。しかし、一歩ずつ解決に向かってほしいです。ロシアの人たちも納得できる形で解決してほしいです。」
「ふるさとを奪われた人たちの気持ちをよく考えることができた。まずは、家族や友達に伝えていきたい。」
といった自身の変化を感想としてまとめています。
生徒たちは、北方領土を自分事としてとらえ始めています。