教養ある国際的日本人を目指して ~お正月って何?日本の風習や文化を伝える~
2019年12月27日 13時01分 本校の教育目標は、「個性のはっきりした教養ある国際的日本人の育成」。
これを意識し教育活動を行っています。
終業式の12/25は、クリスマス。
前もって生徒にクリスマスとお正月の話をしました。
クリスマスとは、Christ(キリスト)の 誕生を祝うmass(ミサ=祈り)のこと。
したがってメリー・クリスマスとは、「おめでとう!イエスの誕生。」ということになります。
クリスマスから1週間後の正月には、「明けまして、おめでとうございます」となりますが、
どうしておめでたいのでしょうか。
今から2000年以上前の弥生時代、米作りといっしょに日本にやって来た神様が「年神(としがみ)」。
年神の「年」は、今と少し意味が違い、「イネの実り」のことでした。
年神は、毎年作物を育ててくれる神様。ふだんは田んぼや畑で働いています。
そこで、正月は家に招いてくつろいでもらう。するとその年も豊作にしてくれるのです。
でも年神様はそう簡単には家に来てくれません。
だから人間は、必ず神様に来てもらえるよう、必死に準備します。
神様は汚いものが大嫌いなので、まずは建物をきれいにします。
寺社では、年末になると真っ黒になりながらすすやほこりを落とします。
学校でも大掃除をしました。それぞれの家庭でも大掃除が行われると思います。
ちなみに三崎中学校の大掃除はすごいです。
生徒数わずか28人。この人数で、3階建ての校舎や運動場まで行うので、一生懸命さと様々な工夫があります。
人間もきれいにするために大みそかに冷たい水で身を浄(きよ)める人もいます。
私はそこまでしませんが、風呂に入りきれいにして、新しい服に着替え、家族で年越しをします。
年神様を家に呼びこむのが、米のわらで編んだ「しめ縄」や「門松」。
サンタクロースは、煙突から入りますが、年神様は玄関から入ります。
神様は先のとがったものが好きなので、松の葉を飾ることで神様に来てもらおうとしています。
「三崎中学校玄関のしめ飾り」
こうして年神様を家の神棚に迎え入れ、ろうそくに光を灯し、大好物のもちとお酒をお供えします。
もちは、もともと神様へのお供え物でした。
だからそれをいただくことを「お下がり」と言います。
こうして、やっと年神様に来てもらえたということで、正月はおめでたいとされてきました。
このように日本の伝統的な行事は、農業(米作り)や神様に関係するものが多いです。
世界を見ることも大切。
でもまず我が国のこと、我がふるさとのことを知ることは大切なことだと思います。
自分を語り、ふるさとを語ることができる生徒を育てていきます。
年末年始、是非ご家族で様々なことを語り合ってください。
それでは、良いお年をお迎えください。